11月、12月
11月19日
高校1年生を招いて、本音の高校説明会を開きました。
自分が入学した高校について、話してもらう、
そして、この時期にどんな気持ちだったか、何を勉強したか、
塾の後輩にアドバイスしてもらう会なんです。
午後、3時、高1がやって来ました。
部活で来られない卒業生もいましたが、ほぼ全員、来てくれました。
15歳から16歳の1年の成長は目を見張ります。
女子は可愛く、男子は身長も伸び、
「お久しぶりです、今北先生」
教室に現れると
「まあ、」可愛くなって」
「大きくなって」
毎年、驚きです。
さて、夫が
「自己紹介がてら、自分の高校について
気楽に話して下さい。」
A君、
「活気のある高校だと思ったら、意外に活気もなくてイメージと違いました。」
B君、
「授業中、ペットボトルが飛んだりとか、自分のクラスではないけど、
荒れている感じです」
Cちゃん、
「髪を染めても何も言われないし、自由で、流される人は流されやすい」
君は?
「流されています」
「去年の今頃、11月は何を勉強していた?
或いは、あれをやってよかった、と思うことは?」
E君、
「今北先生に言われて、1、2年生の数学の教科書をやってました。
1、2年の教科書は絶対、やった方がいいです。」
Dちゃん、
「まだ、やる気が出なかったけれど、私も1、2年の数学は絶対やった方がいいと思います。」
Eちゃん、
「塾だけじゃなくて、学校も休み時間に勉強して、
学校から塾に来て、その続きを勉強して、
特に塾ですることは決めてはいなくて、毎日、その繰り返しでした」
休み時間も勉強していたとは初めて聞きました。
Eちゃんの、ひたすら鉛筆を走らせていた姿に、刺激された人は多かった。
誰が見ていなくとも、勉強する。どう思われてもいい、勉強する、
志望校になんとしても入りたい、一途な思いは、人を変える。
Eちゃんはそういう毎日を過ごしていました。忘れられません。
中3は全員、じっと高1を見て聞いていました。
私が心に残った一言、
「自分を信じて、勉強したので、悔いはありません」
胸を張ったF君。
F君は志望校に合格できなかった。
くやしい思いがあるには違いないけれど、
毎日、学校帰りに塾に来て、懸命に勉強した日々に
悔いはありません!
堂々と、
表情も清々として、胸を突かれました。
「あなたの3年後、朗報を持って、階段を上がって来てね。」
「はい」
いい声だった。
高校入試は初めての挑戦で、全員合格が私たちの願いと祈りです。
しかし、そうはうまくいかない。
15歳でにがい涙を味わう人もいる。
30数年、子どもたちを見てきましたが、難関に突破して、これでよしと
勉強しなくなる人もいれば、
私立に行って、奮起する人もいる。
「悔いはありません」
なかなか言えない。
胸が熱くなりました。
夫が、
親や中3に何か一言、
「あまり勉強しろって言わないでください」
多かった。
「高校に行ったら全然、勉強しなくなるので、みんな、高校生クラスに来ましょう」
H君が大きな声で言った。
その後、学校の行事で遅れて来たI君とJ君。
I君は卒業生の2世で、入塾して成績がぐんぐん伸びた。
しかし、内申点が問題で、志望校を下げざるを得なかった。
「先生、今、(高校で)勝負する時期じゃないんで」
あっさり一言、志望校を変えた。
そのI君、
「あの時はそう思いましたが、(第一志望校を)受けてもよかったんじゃないかって
思ったりして」
意外な答えについ、
「後悔しないで」
言った。
振り返れば後悔はしてしまうことはあるだろう。
するなと言っても15歳じゃ無理かもしれない。
でも、「後悔しないで」と思う。
自分を賭ける、勝負する時期はこの先、いくらでもやってくる。
私を見たI君、
「はい」
素直に笑った。
J君は推薦で合格を決めた。公立の入試まで、皆と一緒に勉強してくれたことを
夫は尋ねた。
「合格が決まっても最後まで塾に来て、勉強したな」
J君、
「学校の友達に塾をやめればって言われたけど、
卒舎式に出たかったし、最後まで仲間を勉強したかったから、合格しても
毎日、塾に来ていました」
合格したのだから、勉強などせず、テレビ見て、のんびりと過ごせたものを
本当に、毎日、5、6時間、塾で勉強してくれました。
自分され良ければいい、とは思わなかった。
勉強することで、友達を応援していた、
J君だけじゃなくて、推薦で合格した全員が最後まで、
公立まで皆と一緒に勉強してくれた。
合格した友達が一人抜けたら、二人抜けたら、
空席は寂しいものです。
そこにあなたがいる、
合格してもあなたがいる、
存在は人を応援する。
「来年はあなたたちの番だから、来て下さいね」
中3にお願いした。
「もちろん」
「絶対」
中3の返事が気持よかった。
お開きになる寸前に、私も何かしたくなった。
「今日から皆さんの全員合格を願って、梅干しを断ちます」
毎年、梅干し断ちの決まった日時はない。
思い立ったが吉日、中3の誰かと目が合った時とか、毎年違う。
今日は、
高1のみんなに会って、
中3の真剣な表情を見て、
思った。
がんばれ!
私も好きなものを我慢する。
次の日、
中3に高校説明会の感想、塾日誌を書いてもらいました。
ノートをを繰りました。
Dちゃん
(昨日、来た高校生にとてもありがたく思っています。
特に自分の行きたい高校の人がいたので、すごくよかった。
ー略ー
成績の結果が思うように行かなく、現実を突きつけられ、ショックの日々でした。
一瞬、志望校をかえようかと思ったのですが、先輩の話を聞いて、
やはり〇〇高校で行くと決めました。
私は挑戦します。私はこわくありません。)
Nちゃん
(自分の知らない高校の様子をたくさん知ることができました。
とても役に立ちました。)
M君、
(苦手な教科を克服して、頑張って結果を出すことだと先輩が言っていたので、
自分も乗り越えられるような気がしました。
無駄な時間をなくせるようにしたいと思います。何となくやるのではなく、
効率よくできるようにしたい)
T君、
(先輩の話を聞き、その学校がどんな雰囲気なのか、教科の進み具合は
どうなのか、いろいろなことが聞けた。
自分は数学が苦手なので、しっかり中1,2の教科書をやって基本を身につkていきたい。
受験は1回しかないそのことをしっかり心に刻み、塾での時間を
大切にしていきたい。)
F君、
(先輩たちはこの時期(11月)から始めたと言う人がいた。
また塾のワークなどをたくさんすれば、入りたいところに入れると言っていた。
時間はどんどん過ぎて行くので、無駄にはしたくない)
M君、
(自分が行きたい高校に通っている人もいてとても役立った。
先輩の話を聞いて、自分は受験に対して、まだまだ意識が低いなと
思った。ただやっているだけになってしまい、内容が薄いと感じた。
受験を意識してもっと勉強を頑張りたい)
Mちゃん
(いろいろな高校のことが分かった。先輩の勉強法を聞いて、自分も実践してみたいと思った。
先輩の話を聞いて、もっと頑張らないと思い、やる気がでてきました。)
Tちゃん、
(自分の思っている高校のイメージとは違う点がいくつかあった。
きっとどこの高校に入ろうとイメージが変わることは多々あるのだろうと思った。
志望校を迷っている時が楽しいと思うこともあるのだろう。
迷って迷って迷りまくって、自分の合う高校を探したい)
K君、
(勉強量やその内容を多く、濃くすることが受験の自信につながると
思った。今はへんに余裕があり、簡単に自分の誘惑に負けてしまいがちですが、
気を引き締め、勉強に取り組もうと思った。学校を選ぶのに、情報がなくて、
心配な面もあったが、昨日はいろいろなことが聞けて、よかった)
S君、
(自分の入りたい高校の話を聞けて、よかった。
先輩の話を参考にして、生かしていきたいと思った。
高校生の話を聞けてよかった)
U君、
(公立高校はまだ確定していなかったから、自分にとって良い機会になった。
高校選択のヒントになることがたくさん得ることができた。
また、この時期に何をすれば
よいか、先輩から聞き、これKらの勉強の仕方や家での過ごし方、などよかった。)
H君、
(先輩の体験談を聞いて、気が楽になり、また、気が引きしまった。
結局、進路を決めるのは自分だと何度も学校の先生に言われ、
自分で紙にその高校に通うメリット、デメリットを書いてみたり、
そして今北先生と話して決定したばかりだったので、
有難い会だった。
これからは今まで以上に頑張り、自分のリズムを崩さないようにしたい。)
K君、
(志望している高校に入っている先輩がいて、ためになった。
そして、
自分の高校に誇りを持て、と正史先生が言われた。
その言葉は心に残った。
公立が第一志望だが、私立でもその高校に誇りを持って、
過ごしたい。自分はまだまだまだなって思った。更に勉強したいと思った。)
高1の話した勉強法は去年、夫が言ったことです。
1、2年の教科書は何度も今も言っていることですが、
話す人が高校生だと
すっと気持に入るものなのですね。
高校説明会の後、次々と、1、2年の教科書のノートが
出された。
高校生はまぶしく、まして自分の志望校の生徒となれば、
やる気も出てくる。
今年来た高Ⅰは、
去年、来てくれた高校生に、
去年は、
一昨年の高校生から刺激とやる気をもらった。
高1が話す。それがいいのだろう。
この出会いが、少しでも役に立てたら
よかった。
12月31日
高校生クラスのSちゃん、宮城学院女子大、おめでとう。
(高校3年間、休まず通いました。推薦合格は努力の賜物ね)
Yちゃん、塩釜看護師学校合格おめでとう。
(塾生ではなかったけれど、チラシを見て入塾。
数学を基礎からよくやりました)
今年もお世話になりました。
今、12月31日、11時45分、
除夜の鐘が遠くに聞こえています。
玲子