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1時5時

私立の入試も近い。国語で確実に点が取れるのは漢字。

日曜日の午後、1時から5時まで頻度の高い、

漢字をすることにした。

読み書き抱き合わせで、左が書きとり、右が読み。

漢字が強い人は書きとりだけ。

苦手な人は両方。

延々と漢字。

一枚終われば、また次のプリント。一枚につき、読み書き64問。

同じ熟語の左右読み書きだから間違ったらすぐに直せる。

この時期は辞書で調べるより、数多く漢字を知った方がいい。

黙々と、皆、

鉛筆を走らせている。

中には漢検の準2級、2級を既に合格している人も、

なかなか書きとり32問、全問正解とはいかない。

一つ二つ、間違う。

散策、と思索、「さく」が違ったり、魅了の「りょう」が浮かんでこなかったり、

「瞬く」が日へんだったり、「左遷」が読めても書けなかったり、

「寒い」が、微妙に違っていたり、

仕上がったプリントを一人ずつチェックしていると、

こぼれていた漢字が見つかる。

苦手な人はみるみる伸びる。

わかってきたのね。

「はい」

うれしそうだ。

教室を見回すと、皆、夢中。

漢字はすごいな。

誰をも夢中にさせるようだ。

「漢字はやればやるほどわかりますよ」

教室は無言。

満点を目指している数人、

「また間違った、先生」

どこが間違ったの?

だってこう思っていたんだもの。

小学生の時から?

そう。

間違ったのに、笑顔。

ミスした漢字が消えて、正解が身体に入る。

子どもたちがわかる時って、

堂々とした顔になる。

漢字一つといえど、知った、わかった喜びというものは

不思議な充実であります。、

 

先生、4時になりましたけど。

2期生の父を持つY君が皆を代表した。

そうだ、夫が長すぎるから4時で終了。そう言ってあったのだ。

では終わります。でも、まだ時間に余裕がある人は、

あと1時間。漢字をやりましょか。

バス時間などで、数人帰ったが、あとはほとんど残った。

言ったY君も帰らない。

しんと残った。

 

昨年、

小学生が「百足」読めるか?

野球のコーチに言われて「むかで」と読めたのだそうだ。

「塾に通っていてよかったー。コーチに褒められたもん」

 

日本人なら、漢字に強くなりたいと思っているのではないだろうか。

子どもだって大人だって

できれば誰よりも読み書きができるようになりたい。

 

1時5時。ぶっ通しの4時間。

覚え違いで拾った漢字や、知らなかった漢字が

中3の体内におさまっていく。

 拾われた熟語、一字違いでセットにならなかった漢字、

直した赤字の文字がひらっと消えて、その子の胸に喜んで入っていく。

良かれと思って、

辞書を使うべし、言うが、

しかし、

時には、正解を横に置き、楽に読み書きもいいものだと思いました。

書きとり32問を20枚、64問を10枚、

今日は全員、平均600語を、

1時5時で、収穫、

勉強を収穫というのもおかしいが、

それぞれの語彙のかごに収穫した感じ?

漢字です!

(ご無礼)

間違ったものはもう一度さらう必要があるが、

運よくおさまった漢字は生涯、抜けるものではない。

次の日、中3の何人か、

漢字のプリント、したいんですけど......

あら、うれし。

まだまだありまっせ。

いくらでも拾いましょ。

玲子

 

 

 

 

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2012年1月16日 21:48に投稿されたエントリーのページです。

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