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お向かいの花屋さん

自宅前の道はさんで八百屋さん・花屋さん。
年末・年始・1月2日には卒業生の飲み会・いろいろ買って・
そうだ・花も買おう・・
わざわざバッグから財布出して手に持って
あっ!
花屋さんがない。

店をたたんで引越したんだっけ。.
そういえば、越した時も
「お花屋さんは?」
「もう1週間前に引っ越したよ。知らなかった?今北さん」
教えてもらったんだっけ。
それもこれも思い出した。

なんということか・
向かいの花屋さんのおばさんは毎朝、店先・箒ではいて、
打ち水して・・花を並べて
時々向かいから電話が来て
「今北さん、花・間に合っている?」
「何があるんですか?」
「カサブランカとカスミソウ」
なぜか、私の好きな花だけ売れ残る。
このごろ、電話がないところを見ると
売り切れの
商売していると信じていた。

「おばさん、お若いですね。おいくつですか?」
「昭和4生まれ」
「私の母と同級生ですね」
そのことだけ覚えている。

毎日、花屋のおばさんは道の向こうで
商売していると思っていた。
数ヶ月前から、すっと空き地だったのに。

思い込みの不思議・
悪い思い込みよりいい・・と思います。
花屋のおばさんは朝から元気だな!
店に夜中まで明かりもともっていて、病気がちなご主人が具合悪いのかな?
間口1間の店も、夜の明かりもおばさんの姿も
あると思っているから見えた。

幻を見ていた。

迷惑のかからぬ
思い込み・
きっと誰にも怒られませんから
いいと思います。
今北玲子

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2007年12月30日 23:43に投稿されたエントリーのページです。

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