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フインランドのこと、ご存知ですよね・・

どうしてるかな・案じていたAちゃんが年末に訪ねてきた。
「元気だった?」
「はい、先生、フインランドのことご存知ですよね・
それで、論文を書くので現場の先生、今北先生にお話を聞きたいので、
インタビューいいですか?」
「いいよ」

1月4日、教室で会った。
PISSAの学力検査の結果の内容といきさつを教えてくれた。、
「フインランドは世界のトップの学力を誇るには教育を国を挙げて行ったんです」
「図書館の貸出率は年に日本の子供たちは4冊、
フインランドは22冊なんですよ。夕方5時には親が読み聞かせをして、国民が皆読書をするんです」
「フインランドの教師は怒らないのです。」
「フインランドでは自分が勉強することを自覚していますから、それぞれ子どもたちは自分の勉強をするんです」
「フインランドの教師はプロとして国民に信頼されているので、
勤務時間も短いんです。
フインランドの教師はプライバシーを確立されて自由なんです」

フインランド三昧の質問に夫と答える。

何気なくAちゃんの手元を見てたら、「ん?」
私たちの言葉を自分の言葉で一瞬で変換している。
「知りたいのよ、子供たちは・・」私が言うと
即座に「探究心・・」

「ねえ、さっきから気になっていたけど、人から聞いた言葉を変換したらだめよ。
あとで自分で整理して自分の論文とするのは構わないけど、
聞いた言葉はそのまま書かないと
インタビューがあなたの言葉になってしまう」

Aちゃん・・これって、中学時代に友達との行き違いが多くて言ったね。
友達の言葉はそのままよ・勝手に変換しちゃだめ・・・・
まだ、そのくせある?
「人の言葉はまずそのまま聞きなさい。
そうしたら見えてくることある。いい?」
「はい、先生」
そんなこと・・・下向いて15歳の頃は納得しそうになかったけど、
素直に笑ってペンを持ち替え、姿勢を正した。

先生、最後の質問ですけど
はい、どうぞ。
フインランドのような小さな国でできることはどこの国でも学力向上は可能だと思いますか?
「はい」
「理由は?」
「塾でもやれると思ってる」
「ワッ!すごいオチですよね」

こんな教育のあれこれ、あなたと話せるなんて。
Aちゃん!私、高校時代のあの晴れた日のことを思い出している。

Aちゃんは留年の危機も何も知らされず、春休み前に教師から突然の留年決定通告。
ありえない高校教師だった・
大人への強い不信感・・
午前中にあわてて塾に来て、
「先生!どうしたらいいですか?
確かに赤点はあったけど、
私、高校の先生にそんなに嫌われていたのかな?
このままじゃ、あぶないよとか、言ってくれなかった。
何も言ってもらえなかった」
真っ赤な目をして窓から空・見てたっけ。
仕方ないよとも
がんばれともいえなくて。私も空見た。
ただ、青い空だったね。

やめようかな・今北先生・・
中退するもしないも、どちらでもいい。中退したって進学の道はある。
夫が言った。

Aちゃんは中退を選択した。
しばらく、一人で勉強するよりは塾にきたいと、日中、塾に来た。
あの時の高校生のあなたが心配だったけど、
進学したし、高い競争率の大手の企業に内定したってね!
「あんたは自己主張できる。企業がほしいはずだよ」
ありがとございます。今北先生。
何か自信もって、私たちの前にいるんだよね。

フインランドはすごいのかもしれないね・・
私も勉強してみるね。又・会おうか。
今北玲子

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2008年1月 4日 22:02に投稿されたエントリーのページです。

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