もう11時も過ぎたのに夕食の片付けまだ。
明日は末の子の修学旅行で、5時起床だというのに、
寝支度もできない。
洗わない食器の茶碗に水を張ったはいいけど、
立つ気さえしない。
水が張られたひとつの茶碗に
ゆるんだ蛇口から水道のポタポタ水が落ちる。
ぽん、ぽん、
水滴が
規則的に落ちて
止めよ、もったいない。
プン、ポン,プン・ポン・
蛇口をきちんと止めない限り、続く。
どうしてだろう。
止めたくない。
ピンともポンともはじく水の音、
ピン・コン、ピン・コン、優しい音、
玉響の、
規則的な
水の音が、
小さくて美しい。
茶碗の池に、
水滴がコン、ポン、ピン
時にタツ・タツ・タツ
雨音に、涙の音になる・
気持ちによって音は変わるのだ。
時計の音はチッ・チッ・
舌打ちに聞こえる。
やめよ。
仙山線の踏み切りの音がした。
カンカンカン
ゴオー、ゴーッツ
いっそ、エールにしましょ。
踏み切り・・ランランラン
汽車の音
ガンバレー!!
時計の音も変えましょ。
チュッ・チュッ・チュッ
幼子の頬に口づけした甘い音、
涼しい美しい水滴
ポン・プン・ピン・コン・ピン
ゲ・ン・キ・ダ・シ・ナ
ワ・ラ・イ・ナ
そうだね・・。
おやすみなさいまし。
音という音の皆様。
明日は5時です。
オ・キ・ラ・レ・ル・
サンキュ!
今北玲子