定期試験が終わりました。
試験前は土曜も日曜もなく塾は休みなし。
午前中から、夜の9時10時までみんな、よく勉強しました。
中1は初めての試験だし,
中2は去年より、今年だし、
中3は今年こそ!
その新しい気持ちは結果に現れたようです。
中3のほぼ全員が、今までの最高点だった。
うれしいのなんの。
塾はやはり、定期試験の点数が伸びてこそ、
ああ、ここの塾に入ってよかった。
思ってもらえますよね。
親御さんの笑顔も想像できるし、なにより本人がいい顔している。
私たちもうれしい。中2も8割がた上がった。
よしよし、この調子ですよー。
中1は、試験ってこういうの?
できたと思ったものが、返されてみれば答案にミスがあったり、
まあ、これからですっ。
上がらなかった人は次回、要相談。
善後策を講じましょ。
思うにどうしたら点数が上がるか。
簡単なことかもしれない。勉強すれば上がるんですね。
ではなぜしないのか?
やる気が出ない。
なぜやる気が出ないのか。
わからないことが多くてうんざりするから。
声が聞こえてきそうだ。
試験前の夫は、帰る間際にいろんなことを言った。
勉強時間について、
わからないところを聞くこと。
粘ってみること。
家で出来ないのなら塾を利用していい。
私なら、授業が終われば
さっさと、さよならって言うところを
なかなか、さよなら、を言わない。
そういうことっていいのかもしれない。
なんだか知らないけれど、今北先生が毎日言っている。
右から左の耳もあれば、うんとうなずく顔もあった。
塾日記を今年再開した。
行き当たりばったりで、書いてもらった年もあれば、日記など忘れてしまった年もある。
今年は夫が、日記を書いてもらおう。
突然、言い出した。
いいかも、いいです。
その日のその時の気持ち、二度と会えないその気持ち、
書けば残ります。
試験が終わって
それぞれに日記が配られて、
「今日は試験が終わってどんな気分か、書いてみよう。反省はいらない。
たまにはだ、俺っていいな、俺ってすごいな、なんてさ、自分をほめてみろよ、
そうだ、題名をもつけてみよう」
そんな夫の言葉で綴った中学生の塾日記から、
少しですが......。
●今回のテストは自己最高点を出すことができました。しかし順位は上がらず、得意教科で油断して面もあった。今回のテスト勉強は時間をうまく利用し、どの教科も点数が上がったのかなと思います。また長時間、塾を利用したことも!
●今回の2年生より50点以上も点が上がって自分でも驚きました。1教科も90点がなかったのは悔しいですが、社会も教科書を読んでワークをやるというやり方のおかげで良い点が取れました。
●去年より 良い点を取るという意気込みで勉強しました。結構勉強した問題が出たりしました。特に理科。合計点が自己ベストを更新しました。
●4教科テストが返ってきました。前より10点ほど高くなりました。テスト前にプリントをもらって頑張っていた教科なので正直すごいうれしかったです。でも勉強量が足りなかったと思います。今回のテストで努力した分だけ結果が出ることを感じさせられました。「努力の分だけ、残る結果」
●「勉強量=点数」
一番思うことはああしておけばよかった、ここをこうしていればよかった、という後悔です。でも今までの定期考査から見れば勉強量は今回は一番多かったと思います。それもあってかどんどん成績が上がっています。
●テスト1ヶ月は教材やワークを1回しかしていなかった。だんだんテストが近くなっていくうちに焦り、今北先生にも「教材は2回以上やれ」と言われ、テスト1日前に2回やりました。そして次の日のテスト当日、僕は心臓バクバクしながらやりました。何とか終わることができました。テストの結果はまずまずで前より上がってよかったです。
●ワークやら過去問やらで毎日とても大変でした。それでも土日、塾に来て頑張りました。テスト中では勉強したのに忘れてしまったところがありました。ですが、土日、塾にいつも来ていたお蔭ですらすらと問題が解けました。クラスのみんなが絶望している中、私はいつもよりできたんじゃないかと期待していました。結果、1年のときより良く、とても感動しました。
●今年は去年よりテレビを我慢したり、勉強に集中して取り組むように努力しました。今までこんなに勉強したことはないくらい、勉強して、点数は必ず上がっていると思いました。順位が何位か何点上がったか、楽しみです。本当に楽しみです。
●テスト前は計画的に勉強をすすめようとしたが、社会があまりできなかった。しかしそれ以外はほとんど良く出来たので合計点は良かった。
●今までのテストの中で一番勉強したと思いました。いつもは塾に来て3時間くらい勉強して家に帰るとOFFモードになっていて満足した点数が取れなかった。今回は塾に3時間以上勉強して家に帰ってからも寝る前に3時間は勉強した。テスト前の気持ちはいつもより気持ちが楽だった。「前回より勉強した自分」
●4月からの入塾。2年生から成績が伸び悩んでいて、ここに通うようになり、学校の授業が分かるようになり、そのお蔭で自信が少しずつついてきました。テスト前の4時間以上の勉強というのはなかなかできませんでしたが、この塾の勉強はしやすい環境の中で勉強したので、今までの最高点を出すことができました。
●これまでで一番いい勉強をしたと思います。受験生らしい勉強ができたと思います。テストでは塾のプリントなどの同じ問題が出たりして解きやすかったです。
今北先生の言う通り、「勉強」を愛せるようになり、受験を楽しめるようにしたいです。そして、志を持っていきたいです。今回のテストで勉強を「愛する」なんて思ったのは初めてです。この塾で気持ちが変わりました。
●客観的にみれば点数は低いかもしれないですが、自分の中ではかなり点数が上がってよかったです。今まで大手の塾に通ったことはありましたが、それほど点数に変化はありませんでした。しかし4月に入塾して最初のテストでここまで点数を上げられて自分でも驚いたし、北剏舎に入ってよかったと思いました。
点数が上がった人たちのものですが、
心の中でたくさんのことをつぶやいている。私たちに向かって声にしていていないことばかり。
表情からは「上がりました」だけで見えないけれど、持った鉛筆から流れ出る気持ちは、素直でうれしそう。
勉強をしなくちゃ、思っていてもできないとき、傍目には怠惰としかうつらないときでも、成績をよくしたい、点数が上がりたい、そう思っている。
やる気がない、なんて勝手に周囲が言うだけなのではないだろうか。
「やる気」というものは、ときに
針ほどの小さな痛みにしぼんでしまうかもしれないし、
もしや、掌中に包まれただけで明るくのびやか元気になるのかもしれない。
だから、やはり子どもには
飴と鞭、という人がいるだろうが、
私は、そんなもの好きじゃない。
怒ってやろう、ほめてやろう、と思う気持ちは好きじゃない。
ほめるっていうのは感動だし、
怒るっていうのは自分の間尺に合わないものにぶつかることだし、
叱るっていうとは危険の大小問わず、関わらず、
思わず、だめ、と両手を広げるものだと思う。
ここは飴だろ、ここは鞭だな。
そんな、操作は下心でしかない。
試験前の教室は各学年が同じ空間で勉強する。
さまざまである。
隣に黙々と鉛筆を走らせている同級生がいたり、
いっさい顔を上げない必死の先輩がいたり、
中1が四苦八苦で月や曜日を覚えている。
試験前の教室はそりゃ静かで、誰もしゃべらない。
勉強するという神聖な場が
試験前の教室に忽然と現れる。今年は尚更そうだった。
朝から塾、開けてもらえますか。
プリントが散乱していたり、整理整頓が下手な私の怠慢で
きれいな場所ではないが、今年は何人も申し出た。
誰かのやる気が伝染したのか。
宇野千代が言っていた。「幸福は伝染する」
やる気も伝染する、あるような気がする。
ひとりでは続かない3時間が4時間が、塾でならできるというのはそこにいる真面目な誰かのお蔭、人に習うってことの相乗効果かもしれない。
勉強は大切で、それは1点でも上がれば力になる。
上がった子どもたち、うれしくないわけはない。
「これ、今北先生、返って来ました」
今回は皆、夫に答案用紙を堂々と出す。
おおーっ。よくやったなあ。本当におまえは頑張ったなあ。すごいなあ。
褒めるってことは感動です。
今北玲子